ちょっとしたコツ
テープ起こしは、録音(収録)・音源(データ)の受け渡し・文字起こし・テキスト等の納品という順序になります。それぞれのポイントで、ちょっとしたコツに気を付けるだけで、文章が起こしやすくなり、原稿品質がより向上します。
録音のコツ
最近ではノートパソコンやスマートフォンでも録音ができますが、ステレオ録音ができるICレコーダーやマイクでの録音が望ましいです。ステレオでは話している人の位置が分かるため、話者の正確な特定に役立ちます。また、録音時は以下の点に気を付けていただくとよいでしょう。
- レコーダーは発言者に近い場所に置く
- 多人数の場合、発言前にできるだけ名前を言う
- 聞き取り補完用に、2カ所で録音する
Web会議の録音について
Zoom等でのWeb会議、オンラインミーティングの文字起こし依頼が増えてきております。オンラインでの録音においては通常の注意点以外にも、参加者各自のマイクまでの距離や通信回線レベル、背景雑音抑制処理などによる音割れ、音揺れ、音切れ、音飛び等で聞き取り作業負荷が変わってきます。以下の点を合わせてご注意いただくことで、文字起こしに適したデータとなります。
- 参加者全員の声がはっきり録音できるよう事前にテストを行う
- 全員が静かな環境で会議に参加する。紙をめくる音などもノイズになるので、資料はデータで共有する
- 発言にタイムラグが生じることがあるため、発言が重ならないように、またいつもよりはっきりと、ゆっくり話す
- 可能であれば、ツールの機能だけではなくパソコンにICレコーダーを接続するなどサブの録音を用意する(パソコンから聞こえる音をICレコーダーやスマホで拾ったものは、ノイズが多く文字起こしに適しません)
音声のみでなく動画の記録もあれば話者特定に役立ちます。
音声データについて
一般的なデータ形式ならほとんど対応できますが、データ形式とサイズを適切にすることでデータの受け渡しがスムーズになります。
- 録音時に選択できる場合は、mp3などの圧縮形式を選択していただくとコンパクトになり、早く転送ができます。wav形式など、無圧縮のファイルは音声の劣化がない代わりにサイズが非常に大きくなります。
- 圧縮の程度は音楽の録音に使う程度(mp3であれば128kbps以上)であれば劣化も少なくすみます。
資料について
ご依頼の際、音声のほかに以下のような資料があると、聞き取り精度が上がり、検索に手間を取られず、より多くの時間を文字起こしに充てることができて、原稿品質の向上に役立ちます。
- 話者の人数や氏名・所属名
- 式次第やレジュメ、スライド、参考URL、用語のメモ
- 前回原稿や参考原稿